企業と投資家の相互理解に向けたエンゲージメントと IR 活動
開催日時:
本編 2025 年 10 月 8 日(水)12:55-18:00 開場 12:00 より
交流会 18:15-19:45
会場:
日比谷国際ビルコンファレンススクエア「8F」(本会場)/「8A、B、C」(交流会場)
本カンファレンスのねらい
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01
投資家の行動変容を促している背景を確認する。
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02
エンゲージメントにおける投資家、企業双方の課題を把握し解決策の事例を確認する。
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03
どうしたら能動的なIR活動が可能か、積極性を打ち出せるのかのヒントを掴む。
参加対象者
プログラム
Ⅰ.機関投資家の行動変容
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永山玲奈 金融庁 監督局 資産運用課長
「企業価値向上に向け資産運用会社に期待される対応」
- 登壇者略歴
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2003年に金融庁に入庁。監督局総務課、監督局銀行第一課に在籍後、2005年に米国ロースクールへ留学。帰国後は金融庁、財務省・政策金融課、外務省・OECD日本政府代表部にて勤務。2019-2022年、市場課・市場企画管理官として顧客本位の業務運営や成長資金の供給促進等を担当。2024年7月に金融庁監督局資産運用参事官、2025年7月より金融庁監督局資産運用課長。
- 講演内容に関して一言
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金融庁は、資産運用業の監督や資産運用サービスの高度化を担う部署としてこの7月に資産運用課を設立しました。運用会社の行動変容を通じ、企業にも影響し得る点として、日本の運用会社の収益構造の特徴や今後の強化ポイント、日本株アクティブ運用や投資先の企業価値向上に向けた取組への期待などについてお話したいと思います。
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宮永雅好 中央大学大学院戦略経営研究科特任教授、一般社団法人 WICI ジャパン専務理事
「機関投資家のエンゲージメントの動向と今後の課題」
- 登壇者略歴
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1981年日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)入社。シュローダー投信投資顧問取締役運用部長、株式会社ファルコン・コンサルティング代表取締役、國學院大學非常勤講師、東京理科大学経営学研究科教授などを経て、2022年4月より現職。上場企業の社外取締役、国立がん研究センター発の創薬ベンチャー株式会社凜研究所のCFOを兼務。
- 講演内容に関して一言
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2つのコードの浸透と上場企業の持合株式の解消により株主の機関投資化が進む中、東証の市場改革も始まり、上場企業にとっては市場との対話が益々重要な時代となっています。特にアクティビストの台頭により企業経営者は株主価値の増大へのプレッシャーが高まっており、ESGへの配慮とともに投資家エンゲージメントはどのよう変化していくのか、ぜひ皆さんと考えてみたいと思います。
Ⅱ.機関投資家によるエンゲージメントの実際
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佐藤広章 みさき投資株式会社 エンゲージメント投資 マネージング・ディレクター
大坪知央 旭化成株式会社 IR 室長「エンゲージメントの視点とエンゲージメントの波及効果」
- 登壇者略歴
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佐藤広章
経済産業省にて企業制度改革・原発事故対応、BCG東京オフィスにて金融・保険・公共セクターのコンサルティング業務に従事
みさき投資には2019年に参画、主に金融・サービス業を中心に、ガバナンス改革・資本政策等を支援。日本企業のガバナンス/支配権市場の進化を個人的な活動テーマとし、政策担当者や研究者とも積極的に対話している。
大坪知央
2004年、旭化成入社。電子部品事業の営業、マーケティングに従事した後、電子部品事業の事業企画を担当。シンガポールへの留学、合成ゴム子会社の経営企画を経て2020年4月に本社コーポレート部門の経営企画にて経営企画とIRの融合等に従事。2022年4月にIR室長に就任。
- 講演内容に関して一言
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みさき投資は、「働く株主」として、経営陣と対話・協働しながら企業価値を高めることを目指すファンドです。昨今、エンゲージメント(投資家と企業の対話)は、様々な制度改革の後押しを受けて更に加速しています。その現状・今後の発展に向けた課題について、旭化成 IR室長の大坪さんとざっくばらんに議論したいと思います。
Ⅲ.IR 政策の意思決定と統合報告書を始めとする IR ツールへの応用
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松元勲 株式会社インベスチャー 代表取締役社長
「IR 政策の意思決定の鍵を握る分析とは」
- 登壇者略歴
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山一證券に入社後、山一証券経済研究所にてアナリスト業務、投資情報編集業務に従事。その後、日本証券業協会長付調査役、投資信託協会の会長補佐役等で、業界の意見集約、行政当局との折衝に従事。1998年以降、三菱UFJリサーチ&コンサルティング、みずほ証券にてIRコンサルティング部門(日本投資環境研究所)の立ち上げを行う。2005年インベスチャー設立。
- 講演内容に関して一言
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顧客へのマーケティング、人材のリクルーティングと同様に投資家に対するターゲティングで、どのような層にどのようなメッセージを訴求していくのか。この2つのことが、広大な訴求対象から確かな反応を掴むうえで鍵を握る判断になっています。投資家データベースやAIが急速に発達する環境の中で、いかなる情報をどのように分析することで、企業価値向上に直結する行動を起こせるのか、実例を交え、解説をしていきたいと思います。
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砂川祐恵 株式会社リンクソシュール 取締役
「投資家に響くコミュニケーションとは」
- 登壇者略歴
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2007年よりIR、サステナビリティの情報開示領域に従事。2019年よりリンクコーポレイトコミュニケーションズにて統合報告書やサステナビリティレポート、人的資本開示など企業のコーポレートレポーティング支援事業を統括。企業のオンリーワン性を重視したストーリーの紐解きから発信、浸透まで、資本市場と労働市場を繋ぐアプローチでコーポレートブランディング構築とサステナビリティ経営の実効性向上を支援。2024年1月より現職。
- 講演内容に関して一言
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エンゲージメントにおける期待創出や期待獲得の観点から、価値向上の要因説明×価値の阻害要因(やらない理由、やらなかったこと)の説明のベストプラクティス、統合報告やIR⁻DAYなどでのアクティビスト視点を取り入れた自己点検機会の工夫、成長ストーリーの実効性を高める従業員への浸透などを採り上げます。企業の普段からの価値向上策をどのように株主・投資家に響くコミュニケーションの実現につなげていくのか、日々のIR/SR支援の現場から見える課題とともにお話し致します。
Ⅳ.CFO がリードする IR 体制を構築した背景とプロアクティブな IR
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鉢村剛 伊藤忠商事株式会社 代表取締役副社長執行役員 CFO
「3つの財務バランスの堅持と投資家との対話の経営への反映」
- 登壇者略歴
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1991年伊藤忠商事入社。金属・エネルギー経営企画部長、伊藤忠インターナショナル会社CAO(最高管理責任者)兼伊藤忠カナダ会社社長(ニューヨーク駐在)などを経て、2011年財務部長。2015年代表取締役常務執行役員CFO、2018年代表取締役専務執行役員CFO、2021年4月より現職。
- 講演内容に関して一言
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利益成長を通じた持続的な企業価値、時価総額向上に向けて、高ROE実現、株主還元・成長投資・有利子負債コントロールの「3つのバランス」に基づいた財務方針の堅持に取り組んでいます。IR並びに財務の統括責任者として対話を通じ投資家に正しく御理解頂く共に、頂戴する貴重な御意見を即座に経営に反映させてきた取り組みの一端をお話できればと考えています。
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清田慎一 日本瓦斯株式会社 専務執行役員 CFO
「投資家との対話で何を失敗し、何を学んだことで、時価総額の成長に繋がったのか」
- 登壇者略歴
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1995年東海銀行入社。オリックスグループ、小松製作所を経て、2012年に日本瓦斯に入社しファイナンス全般に携わる。IR部門の立ち上げ後、資本戦略部門に携わり、アクティビストとの対話も躊躇なく行い投資家との対話を積極的に促進するとともに、財務基盤の改革を担当。ROICをKPIに設定し実効性追求に注力している。2022年4月より現職。
- 講演内容に関して一言
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ニチガスはIRをCFOの重要ミッションと捉えています。それはCFOの中核業務である、資本調達、投資最適化、還元の判断には投資家との対話が欠かせないからです。ニチガスは、株主のアドバイスを取り入れながら、資本政策を立案し中計を策定しています。投資家との対話で、何を失敗し、何を学んだことで、時価総額の成長に繋がったのか、お伝えできればと考えています。
Ⅴ.IR活動の紹介と IR 活動上の課題ヘの取り組み
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鷲森良太 デクセリアルズ株式会社 経営戦略本部 広報・IR部 統括部長
「事業の理解を深めてもらう方策と持続的IR体制構築に対する考え方」
- 登壇者略歴
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2002年アサヒビール入社。アサヒグループホールディングスで4年間のIR担当を経験後、人材、SaaS、EC関連3社でのIR責任者を経て、2024年にデクセリアルズに入社。IR、SRの観点で国内外の投資家との積極的なエンゲージメントを推進するための持続的な体制構築に取組み中。2025年7月より現職。
- 講演内容に関して一言
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当社は、化学セクターに属しながら電子材料も扱うスペシャリティケミカル企業として、またマーケットキャップが3,000億円程度の企業として、投資家の事業理解をどのようして深めていくか、持続的なIR体制をどのように構築していくか、といった課題を感じています。当日は、会社概要などを簡単にご紹介した後、現状の課題認識を共有し、それに対するIRとしての具体的な取り組みやアプローチについてご説明いたします。
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渡辺亨 三菱地所株式会社 広報部 IR 室長
「動画やネットニュースなど新メディアの活用などIR発信の模索」
- 登壇者略歴
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2005年三菱地所入社。ビル・住宅開発、経理を経て2021年より現職。室長着任後、開示形式、開示内容、運営の3層で、投資家目線での情報の粒度と予見可能性を上げるべくIR資料の再編、資本政策・気候関連の具体性追求、対話の可視化・英語/動画対応に取り組み中。
- 講演内容に関して一言
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2030年度ROE10%必達を掲げ、挑戦を続ける当社。投資家層の拡大に応えるべく、IR発信の新しい形を模索しています。本セッションでは、動画やネットニュースなど新メディアの活用事例や、独自の取り組みによる投資家との新たな対話の可能性をご紹介します。
参加対象者
- 開催日時:
- 本編 2025 年 10 月 8 日(水)12:55-18:00 開場 12:00 より
交流会 18:15-19:45 - 会場:
- 日比谷国際ビルコンファレンススクエア「8F」(本会場)/「8A、B、C」(交流会場)
- 対象:
- 企業の CFO、CSO、IR・SR・ESG の担当役員、IR 部門ほか各事業部門、チームの責任者、メンバーの皆様
- 受講料:
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カンファレンスおよび交流会にご参加の方 1 名につき:15,000 円 <消費税別>
カンファレンスのみご参加の方 1 名につき:13,000 円 <消費税別> - お申し込み方法:
- 下部の参加申込みはこちらからボタンよりフォームにてお申し込みください。
カンファレンス参加申込みはこちらから
お申し込み後の流れ
- お申し込み後、受付確認メールをお送りいたします。2営業日以内にメールが届かない場合は、お手数ですがインベスチャーカンファレンス事務局( event@investure.co.jp)までお問い合わせください。
- ご参加受付後、9月下旬までに参加票・会場案内をメールにてお送りします。ご請求書は、10月下旬までにメールにてお送りします。ご参加費は11月30日までに請求書に記載の口座にご入金ください。
- カンファレンス当日は参加票とお名刺をお持ちください。